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グスターボ・ドゥダメル

グスターボ・ドゥダメル

指揮

グスターボ・ドゥダメルは、人生を変え、インスピレーションを与え、世界を変える、音楽の力を信念とし、活動している。指揮台でのダイナミックな存在感と芸術教育へのたゆまぬ支援を通じて、ドゥダメルは世界中の新たな聴衆にクラシック音楽を紹介し、整備の整っていない地域に住む無数の人々に芸術へのアクセスを提供することに貢献している。 1981年、トロンボーン奏者の父親、声楽教師の母親のもと、ベネズエラのバルキシメトに生まれ、幼い頃から音楽を聴き、おもちゃを使って古いレコードに合わせ指揮をして育った。幼い頃からヴァイオリンを習い始めるが、幼い頃からユースオーケストラに所属していたことから指揮に惹かれる。13歳のある日、遅刻した指揮者に代わってタクトを取ったことをきっかけにヴァイオリンの演奏からは離れた。天性の才能を持つ彼は、ロドルフォ・サグリンベニに指揮を学び、1996年にはアマデウス室内管弦楽団の音楽監督に就任。ホセ・アントニオ・アブレウに才能を見いだされ、師事する。1999年、18歳でベネズエラのシモン・ボリバル・ユース・シンフォニー・オーケストラの音楽監督に就任した。このオーケストラは、マエストロ・アブレウが1975年に始めた、貧しい環境にある子供たちに楽器を学び演奏する機会を与える体験型音楽訓練プログラム「エル・システマ」の卒業生で構成されている。2004年にグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝。2005年にハリウッド・ボウルで行われたロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団で米国デビューを果たし、国際的注目を集めた。その後エーテボリ交響楽団の音楽監督に就任し(2007年~2012年)現在は名誉指揮者である。2009年、27歳でロサンゼルス・フィルハーモニック音楽監督への指名を受けた。 ドゥダメルの指揮のもと、ロサンゼルス・フィルハーモニックは世界有数のオーケストラとしての地位を確立。地域社会とのつながりを広げ、可能性を押し広げ、コンサートホールに新たな音、声、聴衆をもたらしている。ドゥダメルとロサンゼルス・フィルハーモニックは、コミュニティパートナーが協力し、エル・システマに着想を得たYOLA(Youth Orchestra Los Angeles)を設立している。ロサンゼルス南部で80人の音楽家を対象に始まった本プログラムでは現在4つの拠点を構え、1300人以上の若き音楽家たちに、楽器の無償提供、集中音楽指導、学業支援、リーダーシップ・トレーニングを行っている。 広く才能を認められているドゥダメルは、同世代の指揮者の中で最も栄誉ある指揮者の一人であり、コーネックス財団クラシック音楽賞、国際舞台芸術協会(ISPA)の特別アーティスト賞、ギッシュ賞、パエス芸術勲章、2018年のパブロ・ネルーダ芸術文化功労賞、アメリカス協会文化功労賞、ロンギー音楽院から社会における音楽の向上に尽力した人物に贈られるレナード・バーンスタイン生涯功労賞など、数多くの栄誉ある賞を受賞している。ミュージカル・アメリカやグラモフォンなどの一流レーベルから年間最優秀アーティストに選出され、故郷のリサンドロ・アルバラード大学とエーテボリ大学からは名誉博士号を授与されている。パリでは芸術文学勲章シュヴァリエを授与された。ベネズエラのシモン・ボリバル交響楽団がスペインの権威ある年次アストゥリアス皇太子芸術賞を受賞し、ドゥダメルはタイム誌の最も影響力のある100人に選出された。2016年には国家芸術勲章と国家人文科学勲章の受章者のための基調講演を行い、2017年にはスウェーデンで行われたノーベル賞コンサートでロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団を指揮し、芸術と科学の統一に関する講演を行った。2019年にはハリウッドの偉人やバーンスタイン、エリントン、トスカニーニといった音楽界の著名人と並び、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの星を授与されている。 若い音楽家の指導者として影響力を発揮し続けるドゥダメルは、若者が創造的な未来を切り開くためのツールと機会を提供し音楽と芸術へのアクセスを拡大することを目的に、登録慈善団体グスターボ・ドゥダメル財団を設立している。