ヴィルヘルム・ケンプ
ピアノ
1895 — 1991
1895年、ブランデンブルク出身。オルガニストの父親を持ち、幼いころからピアノを習っていた。ベルリン音楽学校でピアノと作曲を学び、在学中から演奏活動を開始。1917年には作曲においてメンデルスゾーン賞を受賞。翌年ニキシュ指揮ベルリン・フィルと共演した。
世界中での演奏活動の傍ら、1924年からは1929年にはシュトゥットガルト音楽大学の楽長を務めた。ナチスの台頭後もドイツに残り、戦時中にカラヤンと共演するなどしていた。また同時期にベートーヴェンのピアノ・ソナタやピアノ協奏曲を収録している。
戦後はナチへの協力の疑いから、しばらく演奏活動を行えなかったが、容疑の晴れた1950年から復帰した。
ドイツ・グラモフォンでは、ベートーヴェン、シューベルト、バッハ、モーツァルトなど、多くの作品を録音。また、フルニエとのベートーヴェンのチェロ・ソナタ集やシュナイダーハンとのベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集など、室内楽の録音でも高い評価を得ている。また、1960年代にシューベルトのピアノ・ソナタ全集録音を世界で初めてリリースした。
1991年イタリアで生涯を閉じた。