アレッサンドロ・スカルラッティ
作曲
1660 — 1725
アレッサンドロ・スカルラッティは1660年シチリア生まれ。1672年に一家でローマに移り、のちにこの地で作曲したオペラが評価されて、作曲家としてキャリアをスタートさせることになった。1684年からはナポリの宮廷楽長となり、成功を収める。オペラや器楽曲の評判は瞬く間に広まり、彼の名はイタリア中に知れ渡った。
1703年からはローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂で助手を務め、1707年には教会楽長に就任。多くの宗教音楽を生み出し、彼のオラトリオのほとんどはこの時に作曲された。その後ヴェネツィアにも訪れたが、目立った活躍をできず、イタリアの都市を転々とする。1710年ごろからは、それまであまり作曲してこなかった器楽曲にも取り組むようになった。最後はナポリに戻って作曲を続け、1725年に没した。
とりわけオペラとオラトリオで重要な作品を多く残している。特にレチタティーヴォにおいて、感情豊かなメロディー様式を使用して管弦楽法を充実させるなど、その後の作曲家に多くの影響を残した。
息子のドメニコも作曲家で、チェンバロ・ソナタにおける新境地を開拓した。